「幸福のサイクルにリードする」アダルトチルドレン専門カウンセラー平風かずのぶです。
さて、皆さんは「長女コンプレックス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「長女コンプレックス」とは長女として育った環境や役割が原因で、自分に対する厳しい自己認識や他者との関係に影響を与える心理的な状態を指します。
「長女だから」という言葉に縛られ、自分の気持ちを後回しにしてきた結果、責任感やプレッシャーが重くのしかかり、時に心が疲れ切ってしまうこともあります。
私はアダルトチルドレンヒーロータイプ専門カウンセラーとしてこれまで「長女コンプレックス」についてのご相談をお受けすることが多々あります。
長女コンプレックスとACヒーロータイプとは非常に多くの共通点があります。
実は「いい子」のアダルトチルドレンのヒーロータイプの多くの方が「長女コンプレックス」をお持ちです。
長女として「いい子」で過ごす中で、幼少期に親に認められたい、愛情をもらいたいと、子供らしさをなくし、感情にフタをしているの方が多いからです。
感情にフタをして育つと大人になってから多くの不都合が生じてきます。
ですので、ヒーロータイプの解消法と長女コンプレックスのお悩みの解消法も共通している部分もたくさんあります。
この記事では、長女コンプレックスの特徴と、それを解決するための具体的な方法を解説していきます。

長女コンプレックスの特徴
長女コンプレックスを抱える人には、いくつかの共通した特徴があります。
全てアダルトチルドレンヒーロータイプの方と共通しています。
1.責任感が強すぎる
幼少期から「お姉ちゃんだから」という言葉を聞き、周囲の期待に応えることが習慣化している場合があります。
「しっかり者でなければ」「失敗してはいけない」というプレッシャーから、過剰に責任を感じてしまうことがあります。
2.自己犠牲的な行動
自分の気持ちや欲求を抑え込み、他者を優先する傾向が強いのも特徴です。
「自分さえ我慢すればうまくいく」と思い込んでしまい、本音を伝えるのが苦手になることがあります。
3.完璧主義
自分に対して非常に厳しく、「100%でないとダメ」と考えてしまう傾向があります。
失敗やミスに対して過度に恐れを抱き、自分を責めてしまうことも少なくありません。
4.他者への厳しさ
自分が耐えてきた経験から、他人にも同じレベルの努力や結果を求めてしまうことがあります。
特に下の兄弟や自分の子どもに対して、無意識に厳しくしてしまうケースも見られます。
おとなになってからも周囲に完璧を求めて自分が苦しくなることがあります。
いかがでしょうか?
いくつあてはまっていますでしょうか?
長女コンプレックスの影響について
この心理状態は、自分だけでなく周囲との関係にも影響を及ぼすことがあります。
例えば、自己肯定感の低下があります。
自分の気持ちにフタをして感情を抑えることで「私は頑張っているのに報われない」と感じることがあります。
そしてストレスが蓄積されます。
抱え込みすぎることで、心身ともに疲れが溜まりやすくなります。
また人間関係のトラブルも頻繁に起こります。
他者への期待が無意識のうちに厳しくなり、誤解を生むことがあります。ちなみに、長男も同様です。
私自身も長男ですが、このようなことがたくさんありました。
長女コンプレックスの解決法
それでは、長女コンプレックスを解消し、自分らしく生きるための具体的な方法を見ていきましょう。
1.自分を優先する練習をする
「他人の期待に応えなければならない」という思い込みを手放すことが第一歩です。
「これは本当に自分がやりたいことなのか?」と問いかけてみてくださいね。
小さなことで良いので、「NO」と言う練習を始めてみることも大事です。
自分だけの時間を作り、自分を満たす行動を心がけ自分を大切にしてくださいね。
2.感情に正直になる
これまで抑えてきた感情を少しずつ表に出してみましょう。
ノートに書き出す、信頼できる人に話すなど、小さなステップから始めることで「自分の本当の気持ち」に気づくきっかけが生まれます。
3.完璧主義をゆるめる
「完璧でなくてもいい」と自分に許可を与えることが大切です。
「3割できれば合格。6割満点」「失敗は成長の一部」という考え方を少しずつ取り入れてみるのもよいかもです。
4.過去の役割から自由になる
幼少期の「長女だから」という役割が、今の自分に必要かどうかを考えてみてください。
「もうあの頃の私ではない」「役割を果たさなくても価値がある」と繰り返し自分に伝えることで、過去の枠組みから解放されます。
まとめ
長女コンプレックスから自由になることは、長い間背負ってきた「重たい荷物」を少しずつ降ろしていくようなものです。
最初は不安かもしれませんが、荷物を軽くするたびに心が解放され、より身軽に歩めるようになります。
「完璧な長女」である必要はありません。
あなたが、自分の気持ちを大切にしながら、心穏やかに日々を過ごせるようにするためには、まず「自分をねぎらうこと」を始めてみてください。
他人の期待や役割から一歩距離を置き、「私が本当に望んでいることは何だろう?」と問いかけてみることが大切です。
小さなことでも構いません。
たとえば、自分の好きなことに時間を使う、気持ちを言葉にして表現する、無理な要求に対して「NO」と言う練習をするなど、少しずつ「自分らしさ」を取り戻す行動を増やしてみるといいかもしれません。
覚えて頂きたいのが、あなたが長い間、感情にフタをして、背負ってきた責任感やプレッシャーは、決して無駄ではありません。
自分を責めないでくださいね。
実はそれらは、努力し、周りの人を支えてきた証でもあります。
そして、これからは「私は私のままで価値がある」というセルフイメージを育てることも大切です。
これまで「良いお姉ちゃんでいなければ」と思ってきた心に、「もう十分だよ」「そのままの自分で愛されていい」という言葉をかけてあげてください。
最終的には、「長女」という役割ではなく、「一人の自分」として日々を楽しむことを目指すといいかもしれません。
その中で、心が軽くなり、穏やかさや幸福感を取り戻せます。
あなたがありのままの自分を受け入れながら、自由でのびのびとした人生を送れるよう心から応援しています。
